LP制作の費用は、依頼先によって数万円から100万円超まで開きます。同じ「1ページ」でも、クラウドソーシングなら5万円、制作会社にフルオーダーすれば80万円ということが普通に起きます。この差は品質だけでなく、どこまでを誰が担当するか(構成設計・原稿・撮影・デザイン・実装)の切り分けで決まります。
この記事では、依頼先別の費用相場、金額が動く要因、そしてツールやAI生成といった外注以外の選択肢までを一通り整理します。EC事業者のように「商品が増えるたびにページが必要」という状況では、1ページの単価よりページあたりの継続コストで考えたほうが判断を誤りません。
LP制作費用の相場早見表
まず全体像です。以下は市場で一般的に語られる目安であり、実際の見積もりは仕様と担当範囲で上下します。
依頼先 | 費用の目安(1ページ) | 納期の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
制作会社(フルオーダー) | 30万〜100万円以上 | 1〜2か月 | 主力商品・広告に大きく出稿する案件 |
制作会社(テンプレート型) | 15万〜40万円 | 3〜6週間 | 品質は担保したいがコストも抑えたい |
フリーランス | 10万〜40万円 | 2〜4週間 | 担当者と直接やり取りして詰めたい |
クラウドソーシング | 3万〜15万円 | 1〜3週間 | 予算最優先、社内でディレクションできる |
ノーコードツール(自作) | 月額0〜数万円 | 数日〜 | 自社で手を動かせる、更新頻度が高い |
AI生成ツール | 数千円〜/ページ | 数分〜数時間 | 商品数が多い、まず数を出したい |
ポイントは、金額の差が「見た目の綺麗さ」だけに比例しないことです。30万円のLPと10万円のLPの差は、リサーチ・構成設計・ライティングにどれだけ工数が割かれたかに現れることが多く、デザインの完成度そのものは価格ほど開かないケースもあります。
依頼先別の相場と費用の内訳
同じ「LP制作費」でも、内訳を分解すると何にお金を払っているのかが見えてきます。
制作会社に依頼する場合:30万〜100万円
制作会社の見積もりは、おおむね以下の項目で構成されます。
- ディレクション費:全体設計・進行管理。総額の10〜20%程度を占めることが多い項目です。
- 構成・ライティング費:ターゲット設定、訴求軸の決定、原稿作成。5万〜20万円が目安です。
- デザイン費:ファーストビューと各セクションの制作。セクション数に比例します。
- コーディング費:HTML実装、スマホ対応、フォーム設置。5万〜15万円程度。
- 撮影・素材費:商品撮影やモデル手配が入ると、単独で10万円以上になることもあります。
フルオーダーで50万円を超えるケースは、ほぼ例外なく構成設計とライティングに厚く工数が入っています。逆に言えば、原稿と構成を自社で用意できるなら、同じ制作会社でも見積もりは大きく下がります。
フリーランスに依頼する場合:10万〜40万円
ディレクション費や会社の間接費が乗らないぶん、制作会社より2〜3割安くなるのが一般的です。デザイナー個人に頼む場合、コーディングは別の人に発注するか、画像1枚での納品になることもあります。EC商品ページのように画像で完結する用途なら、この形式で十分成立します。
注意点は、スキルの幅が価格以上に大きいことと、稼働が読みにくいことです。実績としてLPそのものを見せてもらい、成果につながった案件かどうかを確認しておくと外しにくくなります。
クラウドソーシングを使う場合:3万〜15万円
最も安く発注できる選択肢ですが、「発注側がディレクションする」という前提が価格に織り込まれています。構成案・原稿・参考デザインをこちらで用意できるなら費用対効果は高く、丸投げすると修正の往復で結局時間を失います。コンペ形式なら複数案から選べる一方、採用されなかった案の質にはばらつきがあります。
費用が変動する5つの要因
見積もりが同じ内容でも倍近く違う理由は、だいたい次のどれかです。
- ページの長さ(セクション数):LPの費用はセクション単価の積み上げで計算されることが多く、6セクションと15セクションでは当然差が出ます。縦に長いページほど高くなります。
- 原稿を誰が書くか:ライティング込みかどうかは、金額に最も影響する分岐点のひとつです。自社で書けるなら数万円単位で下がります。
- 素材の有無:商品写真がすでにあるか、新規撮影が必要か。撮影が入ると一気に十万円単位の話になります。
- 修正回数の上限:多くの見積もりは「修正2回まで」といった条件付きです。3回目以降が追加費用になる契約は珍しくないため、事前に確認すべき箇所です。
- 実装の有無:画像納品のみか、HTML実装・フォーム設置・計測タグまで含むか。ECモールに載せるだけなら実装は不要なことも多く、そのぶん削れます。
費用を抑えたいなら、値切るより担当範囲を分けるほうが効果的です。構成と原稿を自社で持ち、デザインだけ外に出す。この分け方だけで、見積もりは現実的に3〜5割変わります。構成の考え方はランディングページの作り方で整理しているので、自社で組み立てる場合はそちらも参考にしてください。
ツール・ノーコードで自作するという選択肢
外注せず、自分で作る選択肢もあります。費用は月額数千円〜数万円のサブスクリプションが中心で、ページを何枚作っても料金が変わらないのが最大の利点です。
手段 | 費用感 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
LP専用ツール(国内サービス) | 月額数千円〜3万円 | フォーム・ABテスト・計測が標準装備 | テンプレート由来の既視感が出やすい |
汎用ノーコードビルダー | 月額2千円〜数千円 | 自由度が高く、サイトごと作れる | デザインの良し悪しが自分の腕次第 |
デザインツールで画像制作 | 月額0〜2千円程度 | ECモールにそのまま載せられる画像が作れる | 1ページ作るのに数時間〜数日かかる |
ノーコードの本当のコストは料金ではなく自分の時間です。1ページに8時間かけるなら、時給換算で数万円のコストがかかっている計算になります。ページが年に1〜2枚なら自作は合理的ですが、商品ごとにページが要るECでは、枚数が増えた時点で破綻しやすい方法でもあります。
もうひとつの落とし穴が、トーンのばらつきです。同じ人が作っても、時期が違えばフォントも配色も微妙にずれます。テンプレートを切り替えながら作っていると、商品ページ全体を並べたときに統一感が失われ、ブランドとしての印象が弱くなります。
AI生成という新しい選択肢
ここ数年で現実的になったのが、AIにLPを生成させる方法です。商品情報を入力すると、構成・見出し・ビジュアルまでを自動で組み立てます。費用は1ページあたり数千円規模、出力までの時間は数分。外注の10万〜100万円、数週間という前提とは桁が違います。
AI生成が効くのは、次のような条件が揃うときです。
- 商品点数が多く、SKUごとにページが必要
- まず出してみて、売れ行きを見ながら差し替えたい
- 楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングなど、画像で商品ページを組む売り場が中心
- 社内にデザイナーがいない、または手が空いていない
一方で、AI生成が万能というわけではありません。ブランドの世界観を一から定義するような案件、精緻な写真表現が売りの商材、複雑なインタラクションを伴うページは、依然として人の手のほうが強い領域です。
ツールを選ぶ際に見るべきなのは、単価よりも1ページ全体を通してトーンが揃うかです。バナー1枚を生成するAIは多くありますが、10セクションのLPを最後まで同じ世界観で作り切れるかは別の能力になります。セクションごとにフォントや色味がぶれると、結局手直しが発生し、安さの意味がなくなります。この観点での各ツールの違いはAI LP作成ツールの比較にまとめています。
参考までに、EC向けにLP画像一式を生成する「EC一発LP」は月額5,000円(税抜)からで、LP約1件分の追加生成が2,500円(税抜)という料金設計です。この水準なら、外注1件分の予算で数十ページを試せることになります。
選び方の結論とまとめ
判断軸はシンプルで、そのページに何円まで回収できる見込みがあるかと何枚必要かの2つです。状況別の目安は次のとおりです。
- 主力商品1点に広告費を集中投下する:制作会社(30万円〜)。回収額が大きく、構成設計への投資が効きます。
- 年に数枚、そこそこの品質で作りたい:フリーランス(10万円〜)。費用と品質のバランスが取りやすい選択です。
- 構成も原稿も自社で用意できる:クラウドソーシング(3万円〜)。デザイン工程だけを切り出せば安く済みます。
- 更新が頻繁で、自分で触りたい:ノーコードツール(月額)。枚数の制限がなく、修正も即時に反映できます。
- 商品点数が多く、数を出したい:AI生成(数千円/ページ)。単価と納期が桁で下がります。
実務でよく機能するのは、これらを組み合わせる形です。売上の柱になっている数商品は外注でしっかり作り込み、残りのロングテール商品はAIやツールで自社生成する。全商品を外注すれば予算が持たず、全商品を自作すれば時間が持ちません。線を引く場所を決めるのが、費用の最適化そのものと言えます。
あらためて費用相場を整理すると、次のようになります。
- 制作会社は30万〜100万円、フリーランスは10万〜40万円、クラウドソーシングは3万〜15万円が一般的な目安
- 金額を動かす最大の要因は、セクション数・原稿の担当・素材の有無・修正回数・実装範囲
- 費用を下げたいなら値引き交渉より、担当範囲を分けて自社でできる工程を持つこと
- ノーコードは料金ではなく作業時間がコスト。枚数が増えると成立しにくい
- AI生成は1ページ数千円・数分の水準。商品点数が多いECとは相性がよい
「1ページいくらか」ではなく「必要な枚数を揃えるのに総額いくらかかるか」で見ると、選ぶべき手段は自然に絞られます。商品数が多く、外注のコストと納期がボトルネックになっているなら、AIで商品ページを内製化する選択肢を検討する価値があります。EC一発LPは、商品情報を入力するだけでトーンの揃ったLP画像一式を生成するサービスです。手元の商品でどこまで作れるか、試してから判断してみてください。